理系就活スタートダッシュ!ジョブ型インターンシップ徹底解剖 先輩社員が語る成功のカギ

この記事のポイント
- 登壇者4名全員が自社のインターンシップを経て入社を決めているため、実際の経験談が聞ける
- インターンシップでの経験がキャリア形成にどう生かされたか、実務と研究とのギャップについて若手社員の生の声を聞ける
- 人気企業で活躍する先輩社員から就活のアドバイスを聞ける
夏井 優果
SoftBank株式会社
- IT統括ビジネスシステム開発本部
福島県出身。2020年卒。ソフトバンク株式会社に新卒入社後、社内SEとして分割支払いを管理するシステムの開発に関わる。趣味はディズニー
稲葉 陽樹
富士通株式会社
- AI戦略&ビジネス開発本部
三重県出身。東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻修士課程の24卒。海運会社の配乗計画を数理最適化を用いて半自動化するプロジェクトに参画し、最適化エンジンの設計・実装ともにプロジェクト推進にも貢献。最近の趣味はゼンレスゾーンゼロ(ゲーム)
野寄 修平
日本電気株式会社(NEC)
- バイオメトリクス研究所 研究員
2021年健康科学・看護学専攻博士課程修了。同年よりNECバイオメトリクス研究所にて、メディカル、ヘルスケア領域の人工知能研究、実用化を目指した開発に携わる。
鎌田 啓路
ソニーグループ株式会社
東京大学大学院情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻を修了後、新卒でソニーグループ株式会社に入社。R&D部署にて3D生成モデルの研究開発などを担当。
summary
理系の学生にとって、将来のキャリアを考える上で重要な選択肢のひとつとなるのがインターンシップです。特に近年注目を集める「ジョブ型インターンシップ」は、実際の業務を体験することで、企業理解を深め、自身の適性を見極める絶好の機会となります。
本セッションでは、ソニーグループ株式会社、ソフトバンク株式会社、日本電気株式会社(NEC)、富士通株式会社の4社で、ジョブ型インターンシップを経験し、現在活躍する先輩社員の実体験に基づいたパネルディスカッションが行われました。インターンシップの内容、就職活動への影響、そして応募・選考における重要なポイントについて、貴重な情報が共有されました。
インターンシップでの経験:内容と最大の思い出
ソニーグループ株式会社 鎌田氏
修士1年時に4週間のフルリモートインターンシップに参加しました。研究開発部署にて、自身の興味に基づいたテーマ(ニューラルネットワークモデルからのデータ復元)に取り組み、AI分野に精通するメンターからの指導や、最終発表に向けた徹夜での準備など、自由かつ刺激的な経験が思い出深いです。
ソフトバンク株式会社 夏井氏
学部3年時に4週間の就業型インターンシップに参加しました。法人向けアプリケーション開発部署にて、営業向けの技術サポートチャットボットの開発に携わりました。エンジニアの働き方の多様性を肌で感じ、自身のキャリア志向を明確化できたことが大きな収穫です。
日本電気株式会社(NEC) 野寄氏
博士課程在籍中に約2ヶ月間の研究所インターンシップに参加しました。コンサルティング事業部にて、データ分析に基づいた顧客への提案を検討しました。研究だけでなく、技術の実装やデータ分析など、多様な働き方があることを実感したことが印象に残っています。
富士通株式会社 稲葉氏
大学院在学中に複数回(最長6ヶ月)のインターンシップを経験しました。顧客の課題に対するソリューション提案を行う部署にて、資料作成、データ分析のディスカッション、顧客会議への参加、議事録作成など、幅広い業務を経験しました。一人前の社員として扱われ、チームで価値を生み出すことの重要性を学んだことが最も印象に残っています。
インターンシップ経験が就職活動と現在の業務に与えた影響
ソフトバンク株式会社 夏井氏
他社と比較検討する上で重要な判断材料となり、自身の適性や興味のある業務を明確にすることに役立ちました。また、インターンシップで得た知識やツール活用経験が、現在の部署での業務効率化に繋がる場面もあります。
日本電気株式会社(NEC) 野寄氏
インターンシップを通じて企業のリアルな働き方や雰囲気を理解できたことが、最終的にNEC一社に絞って就職を決めた大きな理由になりました。また、企業が重視するポイントを把握できたことで、選考においても有利に働いたと感じています。
富士通株式会社 稲葉氏
実際の業務に携わることで、企業研究の際にどのような情報を得るべきか、自身の就職活動の軸をどのように深掘りすべきかを学ぶことができました。また、業務におけるコミュニケーションの重要性を実感できたことも大きな学びとなりました。
ソニーグループ株式会社 鎌田氏
職場の雰囲気を事前に知ることができ、入社後のミスマッチを防ぐ上で非常に役立ちました。また、インターンシップで主体的に業務に取り組んだ経験が、現在も積極的に新しいことに挑戦する姿勢に繋がっています。さらには、インターンシップを通じて築いた人脈が、社内外での活動にも活きていると感じています。
インターンシップ応募・選考で意識すべきポイント
日本電気株式会社(NEC) 野寄氏
自身の研究内容を踏まえ、インターンシップで何をしたいかを明確に伝え、積極的に質問することが重要です。インターンシップを自身のスキルアップや適性判断の機会として捉える視点も大切にするとよいでしょう。
富士通株式会社 稲葉氏
インターンシップは企業を知るための手段の一つであり、過度に有利不利を意識せず、積極的に参加することが大切です。選考においては、自身の専門性や技術力を分かりやすく説明することに加え、一緒に働きたいと思わせるようなコミュニケーション能力や意欲を示すことが重要です。
ソニーグループ株式会社 鎌田氏
自身の研究内容を踏まえ、インターンシップで何をしたいかを明確に伝え、積極的に質問することが重要です。インターンシップを自身のスキルアップや適性判断の機会として捉える視点も大切にするとよいでしょう。
ソフトバンク株式会社 夏井氏
地方在住の学生は、期間と予算をしっかり確認することが重要です。選考においては、面接官の反応を意識し、自身の強みやアピールポイントを客観的に把握するのも有効です。